セラピー

不安障害やうつ状態を悪化させるThought Record

こんにちは。伊藤悦子です。

認知行動療法で使うフォームの一つが、Thought Record。つらい気持ちになった時、その具体的な内容を忘れないように、一般的には出来事を3つのコラムを使って患者さんがメモを取り、記録を作ります。

  • 状況
  • 気分
  • 自動思考

これを、患者さんの、日々の作業=宿題に課する事が多々あります。実は、これ・・・

憂鬱感や不安感に苦しむうつ状態や不安障害の患者さんには、逆効果!Thought Recordは、病状を悪化させる元凶となるので、注意が必要です。

ある女性の患者さん。

不安障害とうつ病、スコアは共に40の半ば。重度の症状でお越しになりました。リトリートの初回アセスメント・セッション(4時間)で、彼女のスキーマ(心の法則)が不安障害の典型だった事もあり、4時間後には、笑顔がしっかりと戻りました。ご自身に対する自信を回復。素晴らしい改善兆候を見せていただのですが・・・

夜の2回目のセッションでは、涙を流しながら、元の状況に逆戻り。

とても、不思議でした。

問診した所、マインドフル・イーティングの後、私が宿題に出していた『五感を使った森林浴』ではなく、お部屋にこもって、湧いてきた辛い思考や感情を忘れない様に、以前、CBTセラピストが使っていた『Thought Record』を思い出したので、しっかり、まとめていたと言うのです。

彼女には、詳しく、理由を説明し、辛い思考や感情が湧いた。という事実を受け取った上で、彼女が書いたThought Recordを、一緒に破棄。その上で、セッションを進めました。

お陰様で、彼女の症状は3日目、ご帰宅前のスコア4と大幅改善。笑顔でご帰宅する事ができました。

では、なぜ、Thought Recordが、不安障害やうつ病の症状を悪化させるのでしょうか?

それは、鬱や不安障害の患者さんは、初めから、人以上に、思考が過去に飛んでは、後悔の念に苛まれ、将来に飛んでは、不安を誘発する。物語を頭の中で創り続ける傾向が、非常に強いからです。Thought Recordは、できない理由を確固たるものにし、自分にはできない。という確信を、患者さんの中で強めてしまいます。

第一、不安やうつ状態を解消するには、思考から離れ、心を今に置くことで、現実をよりクリアに見ることができるように、サポートしてゆく。これが治療の方向性です。

ご理解いただけますでしょうか? Thought Recordが、如何に、鬱や不安障害の患者さんにとっては毒になるかが。Thought Recordは、思考にドブンと浸かるトリガーそのものです。

今日のブログは、苦しんでいる患者さんが、少しでも、早く、ご自身を回復される様にという思いから、敢えて、シェアさせていただきました。

CBTセラピストの皆さま、『私見に過ぎない』と見過ごすのではなく、是非、患者さんの症状改善のために、この点を、ご一考いただければと、存じます。

みなさまが、健やかで、心穏やかにお過ごしになりますように

うつ状態、自律神経失調症、不安障害、強迫性障害、眠れない、ストレス、燃え尽き症候群の症状を短期解消。人間関係、パワハラ、仕事、頭痛、イライラを改善。モチベーション、自信が戻ります。

London, Greater London, Surrey, Dorset, Wiltshire, Hampshireなどイングランドのほか、ウェールズ、スコットランドなどイギリス各地、日本各地からご相談をいただいております。

Eメール
電話  +44 7754 087696
Rufus House, Southampton Road, Lyndhurst, New Forest National Park, Hampshire, UK

セラピーのカテゴリのトップ

無料メルマガ配信中!

マインドフルネスの知恵 うつ・不安解消ノウハウ

メルマガに登録して、うつや不安、ストレス症状を解消しましょう!うつ病の症状・不安解消専門の心理セラピスト伊藤悦子が、役立つ情報をお届けします。